
憲法集会・パレードのチラシ
左:晴嵐の太鼓演奏、右:前川喜平氏の講演
5月3日の憲法記念日に、大阪の扇町公園で開催された護憲の集会・パレードに飛び入り参加して来ました。その時の様子をかいつまんで報告します。
「輝け憲法!平和といのちと人権を!5.3おおさか総がかり集会」というのが正式な集会名です。主催団体は「おおさか総がかり行動実行委員会」。労働組合や市民団体が集まって出来た団体です。
集会は予定の午後1時40分より少し早めに始まりました。まず晴嵐というサークルによる元気な太鼓演奏の後、主催団体から挨拶。さる4月29日の「昭和の日」(昔の天皇誕生日)に政府主催による「昭和100年」祭典が行われたが、戦前と今の日本は全く違う国家だ。戦後日本の出発点となった「憲法制定80年」こそ祝うべきではないかと。私も全く同じ意見です。
続いて元文部科学事務次官の前川喜平さんから、「自由と平和を!憲法の原点に立ち返ろう!」と題するメインスピーチ。当日に屋台でランチを食べようとしたらメニューに「米犬」と。どんなメニューか聞いたらアメリカンドッグの事だった。今の高市首相こそトランプ言いなりの「米犬」じゃないか。これからはアメリカンドッグの事を「サナエ揚げ」と呼ぼうと。このジョークには私も思わず大爆笑。
しかし現実はとてもジョークでは済みません。高市早苗はかつて憲法前文を「おめでたい条文」と侮辱しました。「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」という条文が、彼女にとっては「おめでたい」のだそうです。
しかし、平和や公正や信義が「おめでたい」なら、何が「おめでたくない=素晴らしい」のか?まさか戦争や差別や不信が「素晴らしい」と言うのか?日本をそんな地獄のような国には絶対にさせません。
高市首相は、「今の憲法はGHQ(連合国軍総司令部)の押し付け憲法だからケシカラン」とも言うが、決して押し付けなんかではありません。戦争放棄の憲法9条も、最初に提案したのは幣原(しではら)喜重郎です。彼は戦前の外務大臣で、軍縮条約の締結に尽力したが、軍部の圧力で退陣させられました。その無念が戦争放棄の信念となり、GHQをも揺り動かし、国連憲章(侵略戦争は否定するが戦争自体は容認)よりも更に先進的な内容の9条となって結実したのです。
「米犬」の高市は米国トランプのイラン戦争にも自衛隊を派遣するつもりでした。ところが、腹心の今井秘書官からも、「憲法9条があるから派遣出来ない」と猛反対され(羽交締めにされたそうなw)諦めざるを得ませんでした。
ここからは私の個人的な意見になりますが、今や米国こそが「ならず者国家」です。現にトランプ大統領は「国際法なぞ無視する」と言っています。だから、ロシアの独裁者プーチン大統領とも馴れ合い、イランに一方的に戦争を吹っかけたのです。
もはやトランプの独裁者ぶりは異常です。好き勝手に貿易関税率を引き上げ、世界中を混乱させるわ、他国のグリーンランドやカナダの領有を主張するわ。もはや常軌を逸しています。
日本のネトウヨは二言目には「北朝鮮ガー、中国ガー」と叫ぶが、その北朝鮮や中国ですら、ここまで酷くはありません。そのトランプの自衛隊派兵要求も、憲法9条があったお陰で、跳ねつける事が出来ました。もし9条が無かったら、今頃どうなっていたか?
そして、高市早苗首相の夜郎自大ぶりもトランプに負けず劣らず。権力の暴走を止める為に近代憲法は生まれました。これはマグナカルタの昔から変わらない普遍的真理であり、歴史の教科書にも載っている客観的事実です。
ところが高市はそれすら認めようとしません。「権力の暴走を止めるのではなく、自分が理想とする天皇中心の国づくりをすると書き込むのが憲法だ」と、平然と言っています。国民の権利もその範囲内でしか認めないと。高市の頭の中は、今も国民主権ではなく天皇主権なのです。
しかも、その天皇も実は単なるお飾りで、自分が天皇の陰に隠れてやりたい放題する為に、憲法改正するのです。現に「昭和の日」の政府式典でも、天皇に「戦争への反省」の言葉を述べさせなかったそうじゃないですか。自分にとって都合の悪い事は、たとえ天皇の発言でも無視する。私に言わせれば、高市こそが北朝鮮・中国も顔負けの暴君でしかない。
左:トマホーク配備反対、右:スパイ防止法制定阻止の訴え
続いて市民代表のスピーチ。3名の方が登壇。まず最初に京都の舞鶴・祝園(ほうその)トマホーク配備反対の訴え。どちらも自衛隊の駐屯地だが、そんなもの配備されたら戦争の標的にされると。
そもそも自衛隊の祝園駐屯地はなぜ出来たのか?大阪・枚方の禁野(きんや)火薬庫大爆発事故がきっかけです。この枚方の一角は、今は関西外大や中宮団地になっていますが、戦前にはそこに陸軍の巨大弾薬庫があり、1939年3月1日に大爆発事故を起こしました。この事故では周辺の住宅も全て吹き飛び、死亡者94名、負傷者602名を出す大惨事となりました。そこで弾薬の一部を祝園に移設する事になったのです。弾薬庫は常に死と隣り合わせなのです。
次にスパイ防止法制定反対の訴え。高市政権は国家情報会議設置法案を衆院で可決させました。個人のプライバシーを含む全ての情報が国家に筒抜けとなる法案です。付帯決議で「プライバシー侵害はしない」「個人の自由や人権を踏みにじるような事はしない」と決められましたが、法的拘束力はありません。突っ込まれた時に「個人の人権にも配慮しています」と言い訳する為の目眩しに過ぎません。そうやって地ならしした後に、スパイ防止法制定で、市民団体や労働組合の活動を「外国のスパイ」として取り締まるつもりなのです。
本当に外国のスパイを取り締まる気があるなら、なぜ統一教会を野放しにしているのか?あれこそ韓国のスパイ組織ではないですか。反日の教義を隠して、保守系の宗教団体を装いながら、政府・自民党に長年に渡って食い込んで来た統一教会。政府にとって都合の良いスパイは野放しにし、都合の悪い市民団体や労働組合の活動だけを取り締まる。それがスパイ防止法です。まさに「現代の治安維持法」です。
最後に大阪労連から、「改憲よりも先に憲法守れ」の訴え。憲法25条で「誰でも健康で文化的な最低限度の生活を送る権利」が保障されているにもかかわらず、現実には最低賃金だけでは到底生きては行けない。大阪府の最低賃金(時給1177円)ではフルタイムで働いても年収248万円ぐらいにしかなりません。今の憲法もまともに守れない奴に憲法改正(実は改悪)なぞする資格は無いと。
政党アピール。左から順に大石あきこ(れいわ)、辰巳コータロー・清水ただし(共産)、ラサール石井・大椿裕子(社民)
次に各政党からのアピール。今までの話と重複しない部分を中心に紹介します。まず、れいわ新選組の大石あき子氏。戦争を金儲けの手段にするな。武器より家電製品作れ。軍備に回す金があるなら消費税減税しろ。憲法審査会の傍聴に行こう。
次に立憲民主党の野村郁代氏。元教師の議員らしく、かつての「教え子を再び戦場に送るな」のスローガンを今こそ。
続いて共産党の辰巳コータロー氏。国会で質問中に、共産党を外国のスパイ扱いする野次が、与党席から飛ばされた。「軍事費」を「防衛費」、「武器」を「防衛装備品」と言い換える巧妙な世論操作に騙されてはいけない。国民の不満を外国人に振り向ける排外主義と戦争はワンセット。高市自民党と一緒に悪政推進する連立与党の維新の会にもノーを突きつけよう。
最後に社民党のラサール石井氏と大椿裕子氏。トランプに対するテロ未遂事件の後、高市が発した欺瞞的なコメントに対して。「世界のいかなる国の暴力も許さない」と言うのであれば、パレスチナ人を「人間動物」と蔑み「核兵器でイランを滅ぼす」と喚くトランプの暴力こそ真っ先に糾弾しろ。
ポテッカー掲示。左:いかそう憲法、右:とめよう大軍拡
パレードで掲げられた横断幕
その後、全員で「いかそう憲法」「とめよう大軍拡」のポテッカーを掲げた後、扇町公園から中崎町コースと裁判所前コースの二手に分かれてデモ行進(最近ではデモとは言わずにパレードと言うのだそうな)。
私は裁判所前コースを歩きました。もうこの頃には雨がいよいよ本降りに。パレードの途中で右翼の街宣カーに出くわしました。右翼はもう「クソジジイくたばれ」とか悪態付き放題。彼らの主張みたいな物も一応がなり立ててはいましたが、余りの大音量の為に全然聞き取れず。
しかもライフの店の前で。これはもう表現の自由の範囲を逸脱しています。単なるヤクザの恫喝であり、営業妨害・通行妨害でしかありません。なのに警察は時々アリバイ的に「もっと声を小さく」と通り一遍の注意をするのみ。我々デモ隊には盛んに「4列縦隊で歩け」と威嚇して来るのに。これで本当に法治国家、民主国家と言えるのか。
(86) 動画 右翼の妨害 - YouTube
統一教会や右翼ヤクザなどの「米犬」には大甘で、市民活動ばかり規制する。今でもそんな状態なのに、憲法改悪されてスパイ防止法なぞ制定されたら、ますます北朝鮮やトランプ帝国みたいな国になってしまいます。余りにも腹が立ったので、私もパレードの帰りに自宅近くのスーパーでアメリカンドッグを買って食べました。
高市政権は武器輸出の制限も完全に取っ払ってしまいました。今までは武器を「防衛装備品」、輸出を「移転」と言いくるめ、掃海(海の機雷撤去)などの限られた目的にしか認められなかった武器輸出を、今後は何の制限もなく自由に出来るようにしてしまいました。
まさに高市政権こそが「死の商人」です。高市は「日本列島を強く豊かに」、米国トランプも「Make America Great Again(アメリカを再び偉大に)」の欺瞞的なスローガンを掲げて選挙に勝ち、首相や大統領に就任しました。
それに騙されてはなりません。高市の掲げる「日本列島」にも、トランプの掲げる「アメリカ」にも、そこに住む人々はいません。いたらこんな「死の商人」みたいな事はしません。
本当は「自分達を強く豊かに」「自分達を再び偉大に」したいだけなのです。やっている事は中国の習近平やロシアのプーチンと何ら変わらない。
でも、米国には合衆国憲法が、日本にも平和憲法があるお陰で、中国やロシアみたいな事が簡単には出来なかった。だから、その制約を取っ払ってしまいたい。それが彼らの言う憲法改正なのです。そんなものに騙されてはいけません。
私は今はしがない非正規雇用のバイトです。職場には労働組合もありません。だから、こんな集会にも参加する機会がありませんでした。でも、今の世の中の動きを見たら、到底、指をくわえて見ている訳にはいきません。だから、自分から今回の集会に飛び入り参加しました。これ以上、トランプや高市の好き勝手にされて堪るか!私達は奴らの奴隷ではない。