参議院選挙にあたり排外主義の扇動に反対するNGO緊急共同声明

以下、アムネスティ日本のサイトより転載。
2025年7月16日
[NGO共同声明]
国・地域:日本
トピック:
私たちは、外国人、難民、民族的マイノリティ等の人権問題に取り組むNGOです。
日本社会に外国人、外国ルーツの人々を敵視する排外主義が急速に拡大しています。NHK等が先月に実施した調査では、「日本社会では外国人が必要以上に優遇されている」という質問に「強くそう思う」か「どちらかといえばそう思う」と答えた人は64.0%にものぼります1。

外国人、外国ルーツの人々へのヘイトスピーチヘイトクライムが止まりません。例えば2023年夏以降、埼玉県南部に居住するクルド人へのヘイトデモ、街宣が毎月のように行われ、インターネット上は連日大量のヘイトスピーチであふれる深刻な状況となっています。

6 月の都議会選挙では、選挙運動として「日本人ファースト」等のヘイトスピーチが行われました。また、外国ルーツの候補者たちが「売国奴」などのヘイトスピーチによって攻撃されました。

来る参議院選挙でも「違法外国人ゼロ」「外国人優遇策の見直し」が掲げられるなど、各党が排外主義煽動を競い合っている状況です。政府も「ルールを守らない外国人により国民の安全安心が脅かされている社会情勢」として「不法滞在者ゼロ」政策を打ち出しています。

しかし、「外国人が優遇されている」というのは全く根拠のないデマです。日本には外国人に人権を保障する基本法すらなく、選挙権もなく、公務員になること、生活保護を受けること等も法的権利としては認められていません。医療、年金、国民健康保険奨学金制度などで外国人が優遇されているという主張も事実ではありません。

「違法外国人」との用語は、「違法」と「外国人」を直結させ、外国人が「違法」との偏見を煽るものです。「不法滞在者」との用語も、1975年の国連総会決議は、全公文書において「非正規」等と表現するよう要請しています2。難民など様々事情があって書類がない人たちをひとくくりで「違法」「不法」として「ゼロ」すなわち問答無用で排斥する政策は排外主義そのものです。

本来政府、国会などの公的機関は、人種差別撤廃条約にもとづき、ヘイトスピーチをはじめとする人種差別を禁止し終了させ、様々なルーツの人々が共生する政策を行う義務があります。社会に外国人、外国ルーツの人々への偏見が拡大している場合には、先頭に立って差別デマを打ち消し、闘うべきなのに、偏見を煽る側に立つことは到底許されません。法務省ヘイトスピーチ解消法に則り、選挙運動にかこつけて行われるヘイトスピーチは許されないとの通知を出しています3。

ヘイトスピーチ、とりわけ排外主義の煽動は、外国人・外国ルーツの人々を苦しめ、異なる国籍・民族間の対立を煽り、共生社会を破壊し、さらには戦争への地ならしとなる極めて危険なものです。

私たちは、選挙にあたり、各政党・候補者に対し排外主義キャンペーンを止め、排外主義を批判すること、政府・自治体に対し選挙運動におけるヘイトスピーチが許されないことを徹底して広報することを強く求めます。また、有権者の方々には、外国人への偏見の煽動に乗せられることなく、国籍、民族に関わらず、誰もが人間としての尊厳が尊重され、差別されず、平和に生きる共生社会をつくるよう共に声をあげ、また、一票を投じられるよう訴えます。

1 NHKウェブニュース「『外国人優遇』『こども家庭庁解体』広がる情報を検証すると...」(2025年6月28日)
2 「移住者と連帯する全国ネットワーク」HP「在留資格のない移民・難民を不法と呼ばず非正規や無登録と呼ぼ う!」の頁参照。
3 法務省「事務連絡」(2019 年3月12日)選挙運動,政治活動等として行われる不当な差別的言動への対応に ついて

呼びかけ団体

特定非営利活動法人 移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)/「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」と「人種差別撤廃法」の制定を求める連絡会(外国人人権法連絡会)/外国人住民基本法の制定を求める全国キリスト教連絡協議会(外キ協)/人種差別撤廃 NGO ネットワーク(ERD ネット)/全国難弁護団連絡会議(全難連)/一般社団法人 つくろい東京ファンド/一般社団法人 反貧困ネットワークフォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)

賛同団体一覧(五十音順)】 265団体(2025年7月8日時点)

アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)/ActNow!!Kagawa/特定非営利活動法人 アジア女性自立プロジェクト/アジア女性資料センター/(一財)アジア・太平洋人権情報センター(ヒューライツ大阪)/NPO 法人アジア太平洋資料センター(PARC)/アジェンダ・プロジェクト/ATTAC Japan(首都圏)/NPO アデイアベバ・エチオピア協会/アトゥトゥミャンマー/あなたの公-差-転/特定非営利活動法人アフリカ日本協議会/アプロ・未来を創造する在日コリアン女性ネットワーク/公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本/NPO 法人アルペなんみんセンター/安保法制の廃止をめざす中野アピール実行委員会/イエズス会社会司牧センター/NPO 法人いっぽ/いろんなルーツを持つみんな保健室 ラディチェス/with Elizabeth(エリザベスさんと共に)/NPO 法人 Wake Up Japan/ウトロ平和祈念館/AMF2020( 旧 国 際 結 婚 を 考 え る 会 ) / 永 住 許可有志 の 会 / 特定非営 利活動法人SDGsHelloWork/枝川朝鮮学校支援都民基金Ncc-Urm 委員会/特定非営利活動法人エファジャパン/エルクラノの会/遠州労働者連帯ユニオン/NPO 法人 エンパワメント福岡/大阪 全労協/大阪YWCA/一般社団法人 OCNet/沖縄への偏見をあおる放送をゆるさない市民有志/外国人学校民族学校の制度的保障を実現するネットワーク埼玉/外国人技能実習生権利ネットワーク/外国人住民との共生を実現する九州・山口キリスト者連絡協議会/外国人住民との共生を実現する広島キリスト者連絡協議会/外国人住民基本法の制定を求める神奈川キリスト者 連絡会/外国人住民基本法の制定を求める北海道キリスト教連絡協議会/外国人との共生をめざす関西キリスト教代表者会議/外国人との共生をめざす関西キリスト教連絡協議会/過去と現在を考えるネットワーク北海道/カサ デ アミーゴス/学校事務職員労働組合神奈川/カトリック大江教会/カトリック阪高大司教区シナピス/カトリック崎津教会/カトリック社会活動神戸センター/カトリック本渡教会/神奈川県朝日学生ネットワーク/神奈川県立障害児学校教職員組合/神奈川の外国人教育を考える会/神奈川労災職業病センター/カラカサン〜移住女性のためのエンパワメントセンター/カラバオの会/川崎から日本軍「慰安婦」問題の解決を求める市民の会/がんばれないけどあきらめない連合/一般社団法人基礎教育保障研究所/特定非営利活動法人北関東医療相談会/基地強化に反対し、早期返還をめざすキャンプ座間周辺市民連絡会/希望のまち東京をつくる会/九州難民弁護団特定非営利活動法人共生フォーラムひろしま京都府京都市に有効なヘイトスピーチ対策の推進を求める会/草の根プロジェクト/九条の会・さいたま/九条の会・中野/NPO 法人熊本 YWCA/C.R.A.C./C.R.A.C.Sagamihara/クルドヘイト裁判を支援する会/クルドヘイト問題対策弁護団/呉 YWCA/群馬の森追悼碑撤去 NO!/原水爆禁止練馬協議会/一般社団法人 神戸国際支縁機構/高麗博物館/国際子ども権利センター/国内人権機関の設置を求める人権共同行動/国立女性教育会館の研修棟・宿泊棟の存続を求める市民ネットワーク・ヌエネット/こっぽんおり京滋/子どもの人権埼玉ネット/子どもの夢応援ネットワーク/コムスタカー外国人と共に生きる会/コラボ玉造/特定非営利活動法人コリア NGO センター/埼玉から差別をなくす会/埼玉・コリア 21/NPO法人在日外国人問題研究会/在日韓国人問題研究所(RAIK)/在日クルド人と共に/在日コリアン弁護士協会/在日大韓キリスト教会 社会委員会/在日本朝鮮人人権協会/相模原市平和委員会/一般社団法人札幌 YWCA/札幌・入管スタンディングの会/札幌キリスト教連合会在日韓国・朝鮮人との共生をめざす委員会/「札幌で憲法を読む 103 人の集い」実行委員会/差別・排外主義に反対する連絡会/差別・格差のない東京をつくる会JST-SPRING 国籍要件反対アクション/特定非営利活動法人シェア=国際保健協力市民の会/特定非営利活動法人 JFC ネットワーク/JFOR 日本友和会/静岡ふれあいユニオン/下町ユニオン/自治市民/渋谷プロテストレイヴ/清水合同労働組合/市民フォーラム YONO/市民のひろば・憲法の会/就学時健診を考える府中市民の会/自由法曹団神奈川支部/住民自治で差別を許さない条例をつくろう京都/収容ではなく安心安全な暮らしを/首都圏移住労働者ユニオン/しょうがいしゃ大フォーラム/常紋トンネル追悼式実行委員会/jinken/新時代アジアピースアカデミー(NPA)/杉並から差別をなくす会/スクラムユニオン・ひろしま/STOP HATE 川口・蕨/ストップ秘密保護法かながわ/すべての外国人労働者とその家族の人権を守る関西ネットワーク(RINK)/西南 KCC/SaveImmigrants Osaka/世界民衆保健運動-日本グループ (People's Health MovementーJapan Circle)/全件収容主義と闘う弁護士の会ハマースミスの誓い/戦後80年を問う群馬市民行動委員会(アクション80)/全国一般福祉・介護・医療労働者組合(ケアワーカーズユニオン)/全国一般労働組合全国協議会/全国一般労働組合東京南部/全国一般労働組合東京南部トータルサポートたいとう分会/全国一般労働組合東京南部ケアワーカー連絡会/全国学校事務労働組合連絡会議/全国キリスト教学校人権教育研究協議会/全国金属機械労働組合港合同南労会支部/全国在日外国人教育研究協議会広島/全国労働組合連絡協議会/全水道東京水道労働組合/戦争させない市民の風・北海道/一般財団法人仙台 YWCA全日本港湾労働組合関西地方大阪支部全労協女性委員会/全労協青年委員会/そうみー移民女性自立の会/NPO 法人多言語センターFACIL/立川自衛隊監視テント村/多文化共生教育の推進をめざす大阪市民の会/多文化共生をめざす川崎歴史ミュージアム設立委員会役員会/多民族系日本人交友協会/特定非営利活動法人 地球の木/チマ・チョゴリ友の会/中高生学生平和交流会/朝鮮・韓国の女性と連帯する埼玉の会/朝鮮学校生徒を守るリボンの会/朝鮮学校とともに練馬の会/朝鮮学校「無償化」排除に反対する連絡会/定住外国人の公務員採用を実現する東京連絡会/TQC 東京給水クルー/東京全労協/東京・地域ネットワーク/東京都歴史教育者協議会むさしの支部特定非営利活動法人東京労働安全衛生センター/東京 YWCA/「都議会 勉 強会」実行委員会/時を見つめる会/トッケビプンムル/ 一般社団法人TransgenderJapan/長崎 YWCA/なかまユニオン/名古屋YWCA/名古屋入管面会活動「フレンズ」/難民・移民フェス応援練馬 keepers/新潟 YWCA/西日本難民弁護団/日韓民衆連帯全国ネットワーク Japan-Korea Peopleʼs Solidarity Japan Network/日朝友好女性ネットワーク/日本カトリック難民移住移動者委員会/日本キリスト教会日本キリスト教会人権委員会日本キリスト教会横須賀教会/日本キリスト教会横浜桐畑教会/日本キリスト教協議会(NCC)/日本キリスト教協議会(NCC)教育部/日本キリスト教協議会在日外国人の人権委員会NCC日本キリスト教協議会)女性委員会/日本基督教団 神奈川教区社会委員会ヤスクニ・天皇制問題小委員会/日本基督教団廿日市教会/日本基督教団北海教区平和部門委員会/(公財)日本キリスト教婦人矯風会/日本軍「慰安婦」問題解決ひろしまネットワーク/特定非営 利活動法人日本国際ボランティアセンター/日本国籍のなしくずし剥奪を許さない会/日本コリア協会・神奈川/日本自由メソヂスト教団/日本聖公会大阪教区/日本と周辺諸国をむすぶ音楽会/日本同盟基督教団 横浜上野町教会/日本バプテスト連盟日韓・在日連帯特別委員会/日本福音ルーテル教会社会委員会/日本 YWCA/入管問題調査会/入管を変える!弁護士ネット ワーク/株式会社 Nexedi/練馬区職員労働組合 福祉事務所分会/NoHate!武蔵野/バスストップから基地ストップの会/はたらく女性の全国センター/「ハムケ・共に」/パレスチナ連帯・札幌/反差別相模原市民ネットワーク/ピースボート/非戦ネット北海道有志の会/「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会/秘密法廃止市民ネットとやま/NPO 法人ひょうご労働安全衛生センター/一般財団法人平塚 YWCA/広島ミャンマーコミュニティ/一般財団法人広島 YWCA/fuckthisshit/フィリピントヨタ労組を支援する会/NPO 法人フィリピン日系人リーガルサポートセンター/ふぇみ・ゼミ&カフェ/ふぇみん婦人民主クラブ/府中緊急派遣村部落解放同盟東京都連合会/#FREEUSHIKU/ヘイトスピーチ禁止条例を求める埼玉の会/ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会/ヘイトスピーチ許さない練馬/ヘイトスピーチを許さないかわさき市民ネットワーク/ヘイトスピーチをゆるさない中野/平和力フォーラム/平和憲法を守り、行動する神奈川女性の会/平和を考え行動する会/北京 JAC(世界女性会議ロビイングネットワーク)/法および言語研究室/北海道パレスチナ医療奉仕団/Podcast Korea/ポラムの会/マイノリティ女性フォーラム/まんなかタイムス/Minami こども教室/ミャンマー(ビルマ)市民の声を聞く会/民族教育ネットワーク/武蔵小杉合同法律事務所/むさしのから差別をなくす連絡会/認定 NPO 法人メタノイア/靖国国営化反対福音主義キリスト者の集い/やぶれっ!住基ネット市民行動/ユニオンぼちぼち(関西非正規等労働組合)/ユニオンヨコスカ/横浜桐畑教会靖国神社問題委員/特定非営利活動法人 RAFIQ/連合日教組 JTU 兵庫高等学校教職員組合(兵高教)阪神支部/労働運動活動者評議会/労働組合LCCながの/労働組合なにわユニオン/特定非営利活動法人わかちあい練馬/わたぼうし教室

以上

今回だけは敢えて自民党に投票するかも

自民党の柳本あきら議員に下記のLINE投稿を送りました。↓

柳本あきらさん。LINE友達のプレカリアートです。選挙最終盤でご多忙中の所、突然メール差し上げて申し訳ありません。

本日7月16日の公休日に難波に出て、参政党と自民党の両方の街頭演説を聞かせてもらいました。

参政党はなんばパークス前の交差点で午前11時半から、参院選大阪選挙区候補の宮出ちさと氏と、衆院議員で元維新の国会議員だった梅村みずほ氏が演説していました。

聴衆は自民党よりはるかに少なかったですが、運動員の方は私の質問にも丁寧に答えてくれました。

以下はその時の質疑応答の一部です。

・「日本人ファースト」の名の下にアイヌ在日コリアンの人々を二級国民として差別するのか?→しない。我々はあくまでも行き過ぎた外国人優遇の是正を求めているだけだ。

・参政党の憲法草案では「君が代」強制や「天皇主権」だけが強調され、国民主権基本的人権尊重の項目が全て削除されている。「単なる改憲ではなく新しい憲法を一から作り直す」と言うなら、そんな時代遅れの憲法ではなく、むしろ共和制とか同性婚合法化の導入も視野に入れるべきでは?→新しい党なので、そういう意見もどんどん取り入れていく。

勿論、これらの言説を真に受ける気は全くありません。私はあくまで一運動員のリップサービスに過ぎないと思っています。

でも、その後に難波高島屋前広場で行われた自民党の街頭演説を聞き、両者の内容を比較すると、残念ながら参政党の方に軍配を上げざるを得ません。何故なら、

・聴衆の数こそ自民党の方が参政党よりもはるかに上回っていたものの、それは候補者の柳本さんの演説を聞きに来たと言うよりも、むしろ応援弁士の石破総理の演説を聞きに来たという人の方が圧倒的に多かったように思います。

・候補者の演説を聞こうとしても、警備のSPや警察官から「立ち止まるな」と注意され、まともに演説も聞けませんでした。

・聴衆は移動するたびにセキュリティチェックを受けなければならず、候補者との対話もままなりませんでした。現職の首相による演説なので一定仕方のない面はありますが、これでは聴衆との距離感は縮まりません。「所詮、我々は蚊帳の外なのか」という想いしか残りません。参政党のような、聴衆の意見にも耳を傾けるような姿勢は微塵も感じられませんでした。

・会場には社労士会や警備業協会などの業界団体の幟が林立していました。これでは幾ら聴衆の数が多くても、所詮は動員組とミーちゃんハーちゃんの集まりに過ぎないと思わざるを得ません。

私は今まで、国政選挙では共産党やれいわ新選組を応援して来ました。でも、この間の両党間の非難の応酬を見て、今回は両党にお灸を据えるつもりで、それ以外の党に投票する事も考えています。

とは言え、維新や参政党みたいなトンデモ政党には到底投票する気にはなれません。また、安倍晋三高市早苗杉田水脈のような極右議員も同様にごめん被ります。

仮に今回の参院選で、たとえ自公与党が過半数割れしても、自民党より更に右翼的な参政党や、更に新自由主義的な維新が議席の多数を占めるようでは、今よりも更に酷い政治が横行するのは目に見えています。

今までは、立憲・れいわ・共産・社民などの野党が、そのストッパー役として期待されていました。でも、今の体たらくでは、とてもその役割を果たせそうにはありません。

この4党の中では、立憲だけが議席を少し伸ばすかも知れないと言われていますが、これとても野党第一党だから取り敢えず選ばれたに過ぎず、党自体に魅力があるとは到底思えません。

それなら、まだ今の石破総理や柳本さんの方が、維新の成金議員や自民党の極右議員、参政党のトンデモ議員なんかと比べたら、まだはるかにマシです。

そこで柳本さんにお聞きします。今、参政党が掲げているような、以下のトンデモな主張に明確に反対してくれるなら、今回に限り、選挙区は柳本さんに投票するのもアリかなと思い始めています。柳本さんの見解を是非お聞かせ願えたらと思います。

生活保護の3割は外国人(→実際は3%以下)

奨学金の大半は外国人に(→実際は6割が日本人)

・「日本人ファースト」(→生活保護法も日本の法律なので救済対象はあくまで日本国民だが、外国人も場合によっては救済対象になり得る。本来、人間にファーストもセカンドもないのだから。国籍で差別してはならないと国際人権規約にも書かれている)

・沖縄の「ひめゆりの塔」には「米軍に解放されて良かった」と思えるような展示が。自民党西田昌司議員の発言は決して間違ってはいない。(→これは西田議員の完全な思い込みで、参政党代表の神谷はそれに悪ノリしただけ。塔のどこにもそんな展示はない。チビチリガマなどにおける日本軍による住民の壕追い出しに対する反省もなく、よくぞこんな沖縄県民を侮辱するような事が言えたものだ)

以上が柳本さんに送ったLINE投稿の全文です。それを踏まえて、もう少し補足します。

街頭演説の会場で配られていた自民(左)・参政(右)両党のチラシを見比べて下さい。自民党のチラシに載っている公約は賃上げや物価対策、教育格差是正のみです。

治安対策として挙げられているのも、防災や振り込め詐欺対策が中心です。

憲法改正や緊急事態条項、外国人対策に触れた箇所もありますが、それはほんの一部で、過激な文言はほとんどありません。

それに引き換え、参政党のチラシはというと、のっけから「日本人ファースト」を押し出し、公約にも「日本人を豊かにする、日本人を守り抜く、日本人を育む」と、もう「日本人」のオンパレード。

何も知らない日本人が見れば、一見当たり前のように思えるかも知れません。でも、これをアイヌ在日コリアンの人が見たら一体どう思うか?

先住民のアイヌも立派な日本国民です。立派な有権者です。在日コリアンの方には参政権はありませんが、彼らも税金や社会保険料は日本人と同じように負担しています。

なのに、選挙になると「日本人ファースト」で、いつも差別される。これが彼らにどんな辛い想いをさせる事か。

これは誰が見ても差別です。このような差別は国際人権規約で禁止されています。

だから、2014年に浦和レッズのサポーターが「ジャパニーズ・オンリー」の横断幕を掲げた時も、人種差別を煽動していると捉えられ、無観客試合の処分が下されたのです。

では、参政党の活動家は全てこんなレイシスト(人種差別主義者)かと問われれば、それも違うと思います。現に私の質問に答えて下さった方も、私の質問には丁寧に応対して下さいました。その辺は野蛮なだけの在特会などのネトウヨとは全然違います。

参政党の方とは対話もそれなりに弾みました。その中で、意見の相違点だけでなく、共通点も見出す事が出来ました。

例えば、NHK党のやり方に対しては、彼も批判的でした。先の兵庫県知事選で、斉藤知事の不正を告発した西播磨県民局長の不倫をあげつらいながら、同じ口で、岸和田市長選で永野市長の不倫を擁護するのは、ダブルスタンダード以外の何物でもないと、彼も言っていました。

また、「君が代」の問題についても、私は「君が代」を支持するが、それを「国歌だから」と言うだけで強制するとか、「公務員だから無条件で従え」と言うのはおかしい。何故素晴らしいか、そこを議論すべきだと、彼も言っていました。

彼も、きっかけさえあれば、別に参政党ではなく、ひょっとしたら、れいわ新選組共産党の支持者になっていたかも知れません。

何故そうならなかったのか?その点こそ、れいわも共産党も、もっと分析しなければならないはずなのに。本来、仲間であるはずのリベラル派同士で、いつまでも足の引っ張り合いばかりしていて一体どうするのか?

だから、今回の参院選では、お灸を据える意味で、敢えて両党以外の党に投票してみようかという気になったのです。

参政党の運動員に聞いてみた

参政党の選挙演説が地元の高石でもあると聞き、早速覗いて来ました。7月9日(水)17時55分から南海本線羽衣駅前で行われた、衆院議員・吉川里奈、参院選大阪選挙区候補・宮出ちさと両名の街頭演説です。

候補者の遊説スケジュールが当日のX(旧ツイッター)に公開されていたので見ましたが、15時から難波高島屋前の演説にはもう間に合いません。仕方なく夕方の羽衣駅前での演説に参加する事にしましたが、聴衆が少ない分、逆に候補者や運動員と身近に接する事が出来て、かえって良かったと思います。

演説会場の駅前ロータリーには17時半頃に着きました。既に運動員の方がノボリ設営やチラシ配りを行なっていました。写真がその会場で撒かれていたチラシです。表には党首・神谷宗幣の姿と「日本人ファースト 参政党」のスローガン。裏にはその「日本人ファースト」を具体化した「3つの柱、9つの政策」公約。それを見て運動員に幾つか質問をこちらから投げかけてみました。

まず3つ目の政策「行き過ぎた外国人受け入れに反対」公約について。確かに一部外国人観光客のマナーの悪さには私も辟易しているが、だからと言って外国人を全て排除していたら仕事が回らなくなる。現に私の職場も半分以上が外国人留学生バイトだ。確かに日本語が通じないバイトやミスの多いバイトも多い。しかし逆に日本人以上に優秀なバイトも少なくない。趣味の競馬でも今やベテラン外国人騎手の存在抜きには語れない。それについてどう思うか聞いてみました。

そうしたら、私も介護現場で働いていて、外国人労働者抜きでは仕事が回らなくなる現状もよく分かっている。私達の主張は外国人を一律に排除するのではなく、あくまで不法滞在者犯罪予備軍を炙り出すのが狙いと。

次に7つ目の政策「偏差値重視の管理教育を廃止」について。これだけを見れば、受験一辺倒で競争至上主義から抜け出し、生徒の個性を尊重しているように見えるが。その一方で、別の所では教育勅語の復活・強制など、国家統制を強めるような公約も参政党は掲げている。これでは子どもは親の見栄の代わりに国家の見栄の犠牲になるだけでは?

それに対しては、個性を押し潰すのではなく、古典素読などの形で、先人の知恵の継承に力を入れるのだと。昔の寺子屋の授業なんかを想定しているような雰囲気でした。

運動員には他にも色々聞きました。まず公文書の元号使用について。昔は昭和だけだったから1945年=昭和20年とさえ覚えておけば、簡単に西暦を元号の年に換算できました。でも、その後に平成、令和も加わると、もう簡単には換算できなくなりました。

だから私は日常生活では常に西暦を使用しています。ところが住民票申請などの役所に提出する書類はいまだに元号しか使用できません。これでは不便で仕方がないので、役所に出す書類でも西暦使用を認めてほしい。参政党にもその立場で活動してほしいと、運動員に要望しました。

そうしたら、「貴重なご意見有難うございました。その要望は府連の幹部にも伝えておきます」と、意外と好感触の返事が返ってきました。「天皇の神聖不可侵」や「教育勅語の強制」を憲法草案に掲げているような党なので、てっきり「非国民」と詰られるかと思いましたが違いました。

でも、その話の中で、「他にも皇紀という年号もあり、私はもっぱらそちらを…」と運動員が言いかけたので、「元号だけでも大変なのに、そんな物まで押し付けられては堪らない」と思わず漏らしてしまいました。

確かに皇紀も数え方は1種類しかありません。元号とは違いシンプルです。でも、今から2,683年前の、日本ではまだ縄文時代に、初代の神武天皇橿原神宮で即位した年を元年とする、そんな神話の世界でしか通用しない妄想に基づく元号なぞ、こちらはハナから使う気なぞありません。

後もう一個聞いたのが、党内の風通しについて。共産党では党首公選制を主張した党員が除名されたりしたが、御党はどうなのか?党首公選制を実施している党でも、実際は幹部党員しか投票権がなく、国会議員とヒラ党員の票の価値も平等ではない。その辺、御党はどうなのか?

その質問に対しては、一党員でも党首に意見出来るという回答がありました。しかし、実際には党首・神谷宗幣パワハラ振りや、架空支出請求疑惑がSNSにも流れて来ているので、私は眉唾だと思っています。

あと、もう一点質問。日本保守党や「新党くにもり」など、参政党と似たような主張をしている党が他にも沢山ある。それらの党と参政党との違いはどこにあるのか?

それに対する運動員の答え。日本保守党なんかはバックにスポンサーがついている。それに対し、参政党は個人が一から作り上げた。「日本人ファースト」という事に、ここまで拘った党は参政党のみ。今は類似他党との合同は考えていないと。

他にも聞きたい事は山ほどあります。例えば、先住民のアイヌ琉球の人々について、一体どう考えているのか?あくまで二級国民、劣等民族として日本人とは差別するのか?また、植民地時代に食い詰めてやむなく日本に来たり、戦時中に強制連行されたりして日本に連れて来られた朝鮮・台湾出身の特定永住者についても。これらの人々も同じように二級国民として差別するのか?

でも、もう演説時間が迫っていたので、これらの質問については出来ませんでした。まだ投票日までは余裕があるので、またの機会に聞く事にします。

そうこうするうちに選挙演説が始まりました。まず最初は応援弁士の衆院議員・吉川里奈の演説が約13分間。続いて参院選候補者・宮出ちさとの演説が約8分間。

このブログでは動画を載せる事が出来ないのでスクショの写真だけ載せておきます。2人の演説内容は驚くほど似通っていました。

いわく、2人の子供を育ててきた(吉川)。給料安い。社会保険料高い。真面目に働いているのに何故こんなにしんどいんや。日本人の貧困層放置して外国人ばかり優遇するからや(両名共通)。留学先の米国の州立大学の学費も地元出身の学生が他州出身者より安かった。「日本人ファースト」もそれと同じだ(宮出)と。

この辺の話のつかみ方は確かに他の右派政党とは全然違います。例えば、日本保守党も百田尚樹などが立ち上げた右派政党ですが、最初から保守イデオロギーを前面に押し出しているので、保守派以外にはなかなか支持が広まりません。

それに対して参政党は、あくまでも身近な暮らしの話から入ります。そこが聴衆の共感を呼ぶのでしょう。でも、それが何故、外国人優遇の話になるのでしょうか?子育てや共働きのしんどさも、給料の安さも、税金・保険料の高さも、日本の政治家が悪いからで、外国人は一切関係ないのに。

このようにして、しんどいのは資本家の搾取のせいなのに、矛先はいつしか外国人に向けられる。しかも、外国人のマナーの悪さや傍若無人ぶりなど、上っ面だけみたら、その通りの現象を取り上げているので、余計に始末が悪い。

法律の条文をよく読んで下さい。憲法25条(健康で文化的な最低限度の生活を国が保障)も生活保護法も、対象はあくまで「(日本)国民」です。そこに外国人は含まれません。その上で、在日コリアンや中国残留孤児など、歴史的経過の中で日本に住まざるを得なくなった一部の人に限り、在留資格を与えて日本国民と同じ扱いをするようになっただけです。外国人なら誰でも彼でも生活保護が受けられる訳ではありません。

最近は外国人労働者の一部にも、特定技能の資格を与えて、先述の外国人と同様に扱われるようになりましたが、それを決めたのも日本の政治家です。文句があるなら日本の政治家に言うべきです。何の罪もない外国人を叩いて一体何になるのか?

私の勤めている物流センターでも外国人留学生バイトが大勢働いています。新人のバイトは日本語もろくに喋れないので意思疎通に毎日苦労しています。じゃあ、その苦労の元を作ったのは誰なのか?

人手不足だからと言って、ろくに日本語も喋れないのに雇い入れた会社です。では何故、人手不足になったのか?長時間の重労働なのに低賃金だからです。だから結婚も出産も諦めざるを得なくなり、日本社会で少子高齢化がずっと続いてしまったのです。では、それをもたらしたのは一体だれか?日本の政府・財界・大企業ではないですか。

その時に、今、参政党を支持するネトウヨネット右翼)は一体何をしていたのか?派遣労働を自由化し、格差を広げた小泉純一郎安倍晋三を応援していたではないですか。応援しないまでも、無投票という形で、小泉や安倍の行いを黙認していたではないですか。その過去の自分たちの「無知」に対する反省もなしに、外国人だけを叩くのは筋違いです。

参政党こそ現代のナチス たかがネトウヨと侮るなかれ

先日、社内食堂で数人のバイトとランチを食べながら雑談中に、ひょんな事から「年寄りがユーチューブを見出すとネトウヨになる」という話になり。

最初にその話題の口火を切った人は、政治に関心があるとは到底思えない、「ネトウヨ」と言う言葉もおそらく知らないだろうと思っていたバイトだっただけに、私もびっくり。

ネトウヨ」とは「ネット右翼」の略で、ネットの情報だけを鵜呑みにして、中国・北朝鮮・韓国・外国人・左翼の悪口を言いふらす「にわかウヨク」の事です。従来の右翼との違いは、その浅薄さにあります。悪口を言う割には、本も碌に読まず、自説についても論理立てて説明出来ず、ひたすら他人の言説の受け売りだけ。

何故そんな人が増えてしまったのか?ユーチューブの動画をずっと見ていると、パソコンやスマホのAI(人工知能)が勝手に、その人好みの情報を優先的に集めて来る様になります。これは便利な機能で、例えば鉄道ファンの動画視聴者には、鉄道の撮影ポイントや各種イベントの情報などをどんどん教えてくれるようになります。

しかし政治がらみの話題になると、単純に便利だと喜んでばかりいられません。中国・北朝鮮(以下同文)…を良く思わない人が動画を見れば見るほど、AIの方でもネトウヨ好みの情報を集めて来る様になるからです。この現象をエコーチェンバー現象と言い、SNSなどの閉鎖的な空間でよく起こりがちだと言われています。情報産業も商売なので、そういう形で顧客に媚を売ろうとするのでしょう。

問題は視聴者です。情報産業も商売なので、視聴率が稼げるならどんなガセネタでも集めて来ます。その限界をわきまえた上で、ネットで情報収集すべきなのに、ネットに慣れていない高齢者は、ひたすらネットの情報だけを鵜呑みにしてしまう。その結果、耳障りの良い意見や、一見勇ましく実は極端な意見、陰謀論などに、いとも簡単になびいてしまうのです。

その為に、「実家に帰ったら親父やお袋、兄弟がネトウヨになってしまっていた」という事例があちこちで頻発する様になり、その挙句に、トランプや参政党などのキワ者たちが大手を振ってまかり通る様になってしまったのです。

今の米国大統領トランプがその典型です。あいつの主張なぞ、冷静に考えたらトンデモでしかありません。今までの大統領なら、「カナダやグリーランドも米国領だ」なぞと、いきなり言ったりはしませんでした。貿易関税の税率をいきなり数十パーセントも一方的に引き上げたりはしませんでした。

今までの慣習もルールも無視して、いきなり「俺様ルール」を押し付けて来る。そんなキチガイみたいな人間でも米国の大統領になれたのは、ひとえにガキみたいなユーチューバーのネトウヨが増殖してしまったからです。

思考が浅薄・幼稚なのは参政党も同じです。「選択的夫婦別姓は日本の伝統に反する、家族解体目指すサヨクの思う壺」と彼らは言うが、そもそも明治以前は百姓・町人には姓そのものがありませんでした。

戸籍(お寺の人別帳)もあるにはありましたが、それはあくまで年貢を取る為の物でしかなかった。飢饉などの際には口減らしの嬰児殺しも横行していました。

そんな中でも、子煩悩な親もおれば、親孝行な息子もいました。それだけの事です。別に戸籍があるから、同姓だから家族関係が保たれて来た訳ではありません。

そもそも、夫婦別姓に反対している自民党高市早苗にしてからが、夫の山本拓(後に離婚)とは別姓でした。自分たちは別姓名乗りながら国民には同姓強要。その一事だけでも、選択的夫婦別姓反対論者の主張は支離滅裂。

参政党はその他の公約でも、有機農法エコロジー環境保護)推進を唱えながら、放射能や「核のゴミ」のプルトニウムを垂れ流す原発を推進していたりなど、主張が矛盾だらけで、とても信用出来ません。

環境保護運動も、大資本による乱開発に反対する点では、反資本主義の左翼とは仲良しですが、郷土の土地や文化を守るという点では、伝統保持の右翼とも仲良し。そういう点では、エコロジー推進の右翼がいても確かに不思議ではありませんが。

それでも、普段あれだけ郷土愛とか愛国心を強調しながら、自然破壊そのものの原発を推進するのは、自己矛盾も甚だしいと言わざるを得ません。

また、女性天皇の就任に反対している点も理解出来ません。過去には推古・持統など女性の天皇も何人もいたのに。

「日本人ファースト」「中国人による土地買い占め反対」を唱えながら、米軍の治外法権や沖縄・辺野古の米軍基地建設強行には賛成している点も、ご都合主義の最たるものです。

確かに、中国人による西成あいりん地区の違法民泊・低俗な居酒屋経営や、黒門市場観光公害(オーバーツーリズム)には、私も頭に来ています。でも、これは中国人による弊害というよりも、むしろグローバリズムによる弊害と捉える方が、より事実に即していると思います。

何故なら、共産主義に凝り固まっていた昔の中国に、改革・開放政策による経済発展の利を説いたのは、他ならぬ欧米・日本の政府・財界だったのですから。中国は資本主義の悪い面だけを、欧米・日本から学んだのです。

この様に、少し考えただけでも、参政党の主張が矛盾だらけで、その場しのぎの出まかせでしかない事が分かります。彼らは一応「右派」に分類されるようですが、本当に「右派」なのか?私は疑問に思っています。

私自身は左派の人間なので、ブログ仲間にも左派の人が多いです。でも、少数ながら右派の人たちもいます。その右派の人たちでさえ、こんな参政党のような主張に、簡単になびくとは、とても思えないからです。

例えば三島由紀夫は、日本を代表する作家であると同時に、過激な右翼活動家でもあり、1970年には自衛隊本部に乗り込んで隊員にクーデターを呼びかけ、それが受け入れなかった為に割腹自決してしまうような人でしたが、そんな彼でも、自決の前年には単身、東大に乗り込み、新左翼全共闘の学生を前に堂々と自説を述べ、学生たちと対話を試みました。

私は三島も全共闘も支持しませんが、この度量には感心します。受け売りの知識だけで、相手を罵倒するしか能のない今のネトウヨに、三島が試みたような対話なぞ到底出来ないでしょう。

実は参政党は右翼なんかではなく、単なる「ウヨクもどき」なんじゃないか。昔は左派の方が力が強かったが、今は右派の方が力が強い。その風潮の中で、機を見るに敏な奴らが、人気取りの為に、適当に右寄りな言説をオブラートに包んで語っているだけではないかと。

でも参政党、宣伝上手いからなあ。例えば、今度の参院選で参政党から「宮出ちさと」という女性が大阪選挙区で出ています。彼女の選挙ポスターには自分の名前以外には「行くで!やるで!宮出!」のキャッチと、「日本人ファースト」「これ以上、日本を壊すな」のスローガンしかありません。

このシンプルさと語調の良さが参政党ポスターの売りなのです。このキャッチなら、例えばバイト作業中に、景気付けの為に「行くで!やるで!宮出!」と口に出しても、全然違和感ないでしょう。

それを聞いて誰かがから「宮出って誰?」と聞かれても、「街で見かけた選挙ポスターに書いてあった」と答えれば、他の人も「へえー、どんなポスターだろう?」と、チラ見するかもしれない。

そうしたら、「日本人ファースト」「これ以上、日本を壊すな」とだけ書かれている。有権者にはこれだけで十分です。別に細々と書かなくても、ポスターに載っているQRコードを開けば、参政党の公約が見れますから。

それに対して他党のポスターは全体的に字数だけがやたら多く、目を引くキャッチコピーが全然ない。例えば共産党のポスターには「財源あります。消費税5%で年12万円の減税」とあります。

確かに、これで売りの公約は分かります。でも、文章が余りにも長過ぎて、とてもキャッチコピーにはならない。「行くで!やるで!宮出!」のような、簡単に口について出てくるような威勢の良い言葉が全然見当たらない。だから、受けが良いのは昔からの支持者だけで、無党派層には全然広まらない。

よく見れば参政党の公約は矛盾だらけ。ネトウヨの鎧が透けて見える。でも宣伝が上手いので、無党派層にはどんどん広まる。「投票したい政党がないので自分たちで政党作っちゃいました」と「手作り感」演出もバッチリで。宣伝手法はプロそのものなのに。まさに現代のナチスですね。

お宝映像てんこ盛りの生駒ケーブル

久しぶりに生駒ケーブルに乗って来ました。大正時代に日本で最初に開通したケーブルです。当時はまだ生駒山上遊園地は開業しておらず、生駒山中腹にある宝山寺への参詣ケーブルとして建設されました。

複線(生き違い地点では複々線)で踏切もあり、観光だけでなく通勤・通学路線としても利用されているケーブルです(但し4本ある複々線のうち右の2本は休止中)。全国には他にも色んなケーブルがありますが、ここまで多種多様な物が揃った路線は他にはありません。

本当は宝山寺門前町の旅館に泊まって温泉に入り、料理を食べて夜景も堪能したかったのですが、あいにくどの旅館も予約で一杯で、宿泊は諦めざるを得ませんでした。

その代わりに、踏切を横切るケーブルカー、線路の間に鋼索(ケーブルカーを繋ぐ鉄製の太いロープ)を通す溝のある踏切、そのケーブルカーの命綱である鋼索を傷つけないように慎重に踏切を横断する歩行者や自動車など、全国でもここだけでしか見られない貴重な映像を収める事が出来ました。

近鉄奈良線生駒駅で降り、生駒ケーブル始発駅の鳥居前駅に移動。猫顔・犬顔のケーブルカーに乗って、山の中腹にある宝山寺に。江戸時代に宝山寺が開山すると、門前町として旅館街が形成されました。お寺の参詣客が精進落としの為に芸者を呼んで遊ぶ風俗街の旅館で、18歳以下の未成年は泊まる事が出来ませんでした。

しかし、その旅館も大半が廃業し、残った旅館も外国人観光客相手の民泊に衣替えしてしまいました。参道には外国人向けのエスニック風のレストランや喫茶店が軒を連ねるようになってしまいました。

私はその中で、十割蕎麦の店にお邪魔し、天麩羅おろし蕎麦と鯖寿司を注文しました。両方で2,200円もしましたが、やはり値段が高いだけあります。立ち食い蕎麦の麺やつゆ、天麩羅とは全然違いました。たまにはこんなプチ贅沢も良い物です。

ケーブルカーの踏切はここだけではありません。宝山寺から生駒山頂へは別のケーブルカーに乗り換えなくてはなりません。山上遊園地が開業してから出来たケーブルカーです。このケーブルカーは単線で、途中に梅屋敷、霞ヶ丘の2つの無人駅があります。

無人駅の周囲には民家はほとんどありません。ケーブルカー運行の都合上、便宜的に設置された駅なので、一部の電車しか止まりません。勿論トイレもありません。

しかし、そんな駅の横にも踏切があります。ケーブルカーの路線に並行して、ハイキングコースや昔の登山道も走っているからです。その草むした登山道の階段を上って、最初の踏切にたどり着きました。第三種踏切なので、警報器はありますが遮断機はありません。

その代わりに、「とまり、きき、みて、とおれ」と書かれた標柱が立っていて、踏切手前の地面にも「うごくロープにちゅうい‼」の注意書きが。踏切を横断する時は、左右見て電車が来ないか確認し、線路の間を走る鋼索の溝に足を引っ掛けないよう、注意して渡らなければなりません。

ケーブルカーの踏切は全国に7ヶ所。そのうち5ヶ所が生駒ケーブルにあります。その中でも特に、宝山寺に向かう複々線の自動車道路の踏切(記事の最初に掲げた写真)は、全国の中でもここだけにしか存在しません。

ケーブルカーの線路に踏切を設置するのは、実は非常に大変なのです。線路だけでなく鋼索も踏板でガードしなければなりませんから。

線路だけなら、渡る時に少し気を付ければ良いだけです。でも、鋼索はいつ何時動き出すか分かりません。

そんな物に足を引っ掛けてしまったら、歩行者は大怪我します。それで鋼索が外れでもしたら、今度はケーブルカーの脱線・転覆に繋がりかねません。

それでも、生駒ケーブルの沿線には旅館街や住宅街もあり、自動車道路も並行して走っているので、踏切を設置せざるを得ないのです。

ケーブルカーがまだ出来たばかりの大正時代に、踏切まで設置してしまった当時の技術がいかに凄かったか。もはや鉄道の産業遺産に認定しても良いぐらいだと思います。

そんな大事な鉄道施設なので、皆さん、ケーブルカーの踏切を渡る時は、左右と足元の安全確認を宜しくお願いします。それは自分の身を守る為でもあります。

ケーブルカーの踏切を撮影した後は、再び宝山寺に寄ってお参りし、境内の茶店で名物の草餅をいただきました。餅と一緒にふるまわれたお茶が冷たくて美味しかったです。夜景は堪能できませんでしたが、昼も生駒や東大阪の街並みを眼下に見渡す事が出来て良かったです。

ハナブサさんのつぶやきより

日本は早急にアメリカと距離をおくべきだと本気で思う。

在日米軍もいらない。 沖縄からも横田からも、他のところからも出ていって欲しい。

核の傘アメリカが日本を守っている? トランプをみて、そう思っているとしたら、それこそ頭の中がお花畑どころか、溶けてんじゃないかと思うくらい。

アメリカがイランを攻撃したことで、世界中すべての米軍基地は報復対象になったわけで、それは日本だって例外じゃないでしょう。

そしてアメリカが報復攻撃を受けた場合、トランプが「集団的自衛権があるだろ!日本も同盟国なんだから反撃に参加しろ!」と言う可能性だってある。

だって安倍政権が2015年に安保法制を成立させてしまったから。

安保法制には、集団的自衛権の行使容認や、自衛隊の活動範囲の拡大が含まれているんだから、米軍と一緒に武力行使を行うことだって可能ですよ。 だから共産党や当時の民主党社民党、そして市民も猛烈に反対していたわけですよね。

実際、イランから日本にミサイルが飛んでくる可能性はないとは思うけど、集団的自衛権で引っ張り出される可能性は十分にあり得る話。

とにかく自分のとこだけが損をするのを嫌がるから…。 今日も朝っぱらから「GDPの5%を防衛費にしろ」とかいうニュースも入ってきてるくらいだし。 2025年の防衛費が8兆なのに5%っていったら30兆ですよ? (コメがないと言ってる農林水産予算が2兆2700億)。

もうアメリカべったりに付き合うの、リスクしかないと思いますよ。

トランプ、イカれてるんだから。 SNSで宣戦布告みたいなことやる馬鹿ですよ? なにやらかすかわからない。 側近も馬鹿ばっかりだからストッパーにもならない。 任期はまだ3年以上とたっぷりある。

こんなイカれた大統領と手を組んでいると思われたらたまったもんじゃないですよ。(以上、ハナブサ ノブユキさんのツイート)

Xユーザーのハナブサ ノブユキさん: 「日本は早急にアメリカと距離をおくべきだと本気で思う。 在日米軍もいらない。 沖縄からも横田からも、他のところからも出ていって欲しい。 核の傘?アメリカが日本を守っている? トランプをみて、そう思っているとしたら、それこそ頭の中がお花畑どころか、溶けてんじゃないかと思うくらい。」 / X

 

賛成。日本には軍備がないから米国に守って貰うしかないと親米派は言うが、自衛隊がある。もはや志願制の軍隊を持つ他国と同じ。下手にトランプに追従するより、今のカタールやインド、トルコの様に、米・露・中と等距離でいた方が、日本の国益も国民生活も守れるし、世界からも一目置かれる国になる

昔、悪の枢軸タリバンフセイン金正日核兵器開発に血道を上げ、宗教弾圧、女性や少数民族の人権を蹂躙しているから。それと戦う米国は民主主義のヒーロー。それが今やどうか?米国トランプこそが、核を弄ぶイスラエルを擁護し、女性や少数派の人権を蹂躙。今やトランプこそが悪の枢軸

トランプの無法なイラン先制攻撃を目の当たりにしても、まだ日米安保を絶対視し、それ以外の選択肢を切り捨てる日本人の如何に多い事か。中にはそれを大人の対応と勘違いしている輩も。まるで、自分の勤め先がブラックなのも分かっていて、辞めれない社畜社員の言い訳みたいに。社畜自慢はもう沢山だ(以上、私のリツイート&別のツイート)

しょうもないプライドを捨てろ!

実家で「しんぶん赤旗」(共産党の政党機関紙。以下、「赤旗」と略す)日曜版を購読する事にしました。私が実家に帰って来た事を、ブログを見て知った近所の共産党員のおばちゃんから、見本紙を1ヶ月実家のポストに投函され、購読を頼まれましたので。

最初は見本紙だけ見て断ろうと思ってましたが、1ヶ月もタダで見た後、断るのも気が引けるし、購読料も月額わずか990円と安いし、今後生活で困った時にお世話になるかもしれないので。

購読料の口座振替を依頼していたので、その振替申込書が送られて来ました。それによると、「日本共同システム」名義で口座から引き落とされるみたいです。

預金通帳には「NKS購読料」又は「ニホンキョウドウシステム」の名称で引落し金額が記載されるようです。これって、新手の「赤旗集金会社」なのかな?赤旗の配達もこの「集金会社の営業マン」がやるのだろうか?w

俄然興味がわいて調べたら、NKS(日本共同システム)は「赤旗」とも共産党とも無関係な収納代行業者でした。当該企業のホームページによると、家賃や駐車場料金の集金など、口座振替業務全般を請け負っている企業のようです。

共産党も党員の高齢化で、「赤旗」の集金も自前では出来なくなりつつあるようです。日曜版の読者欄を見ても、投稿者は全員60代以上の高齢者ばかり。そのうち配達も外部の業者に委託するのでしょうか?いずみ生協の配送みたいに。そう言えば、共産党は先日も、赤旗日刊紙の発行を維持する為に10億円募金のキャンペーンを展開していました。

何故そこまで日刊紙の維持にこだわるのか疑問です。確かに、「赤旗」の紙面は他の一般紙よりもはるかに優れています。自民党の裏金問題も一番最初にスクープしたのは「赤旗」です。でも、幾ら優れた紙面でも、新聞自体が今や時代遅れの産物なので、全然広まらないのです。

別に新聞なぞ購読しなくても、ネットのニュースで幾らでも世の中の動きを知る事が出来ます。より詳しく知るには、有料版のネットニュースを見なければなりませんが、世の中の大まかな動きを知るだけなら、無料版のネットニュースだけで十分です。

ちなみに、私も新聞は週末の競馬新聞しか買いません。競馬新聞はネットでも見れますが、馬柱(成績欄)が一覧で表示されないので、出走全馬の成績を見比べる事が出来ません。赤ペンやマーカーでチェックを入れる事も出来ません。それは紙の新聞でないと無理です。

そういう特殊な趣味の世界では、紙の新聞は今でも必要ですが、それ以外の日常生活においては、紙の新聞なんて別に必要ありません。

赤旗」もゆくゆくは紙の新聞なんて廃止して、ネットだけで見れるようにすべきです。とりあえずは紙の新聞を発行するにしても、赤字の日刊紙はもう廃刊にして、まだ読者の多い日曜版だけに絞るべきです。その程度の改革も出来なくて、日本社会の民主化なんか出来る訳がありません。

また、共産党は、「党内部の問題を党外に持ち出したりはせずに、党内で民主的に議論して解決する」という「民主集中制」に基づく党運営を行っています。本当に民主的に議論が行われているのか?疑問に思う点はありますが。

仮に本当に民主的に議論が行われていたとしても、同じような発想しか出来ない人たちばかり集まって議論して、同じような結論しか出ないようでは、いつまで経っても「井の中の蛙」から抜け出す事は出来ません。

共産党と主張が似通っている「れいわ新選組」が若者にも支持を広げて選挙のたびに得票を増やしているのに、何故、共産党の支持が広がらないのか?幾ら良い事言っていても、旧態依然の体質のままでは、支持は集まりません。

今、選択的夫婦別姓を支持する人が増えているのに、自民党はいまだに夫婦同姓の強制にこだわっています。「家族が崩壊する」とか何とか言って。でも、それを批判している共産党も、「紙の新聞がなければ党が崩壊する」と言って、紙の新聞発行にこだわっている限り、自民党の事を笑えないと思います。

共産党は、この「赤旗」だけでなく「民主集中制」の件でも言える事ですが、過去の遺物に余りにもとらわれ過ぎです。確かに、「民主集中制」も昔はそれなりに必要だった制度です。戦前は今の戦争反対や民主主義の考え方すら非合法で、それを主張した共産党は権力から徹底的に弾圧されました。その弾圧と闘うために編み出されたのが「民主集中制」です。

でも、今やその制度が、「井の中の蛙」の元凶となって、党の発展を阻害しているのです。昔はそれで良かったのかも知れませんが、今はもう完全に時代遅れのやり方になってしまっているのに、何故そこに気が付かないのか?もし、下らないプライドがそうさせているのなら、そんな下らないプライドは今すぐ捨てるべきです。